
ショーでの特殊効果についてトゥトベリーゼ氏「スケートそのものを邪魔してほしくないんです。スポーツ的な要素の方が重要です。」
KP Sportのインタビューに応じたエテリ・トゥトベリーゼコーチ(ロシア)は、アイスショーでは特殊効果よりもスポーツ的な要素に頼ることを好む理由を説明した。
これから大規模のショープログラムが始まりますが、どんなサプライズがあるのでしょうか?
ショーをやる他の仲間たちのチームのインタビューを読んだところです。彼らは、あらゆる種類の特殊効果に投資している、それがショーなのだと言っています。そして、トゥトベリーゼのは……面白くないとも。まあ、それならきっと我々のショーは、スポーツホリデーと呼ぶものなのかもしれませんね。我々は自分たちのスケーティングでシーズンを締めくくります。いいプログラム繰はり返しやるのです。例えば、ウラジオストクとハバロフスクで2つのショーが行われましたが、カミラ・ワリエワはオリンピックでしか披露していない「In Memoriam」を披露しました。また、アーニャ・シェルバコワもオリンピックのショートプログラムを滑りました。
カミラの滑りはどうでした?
素晴らしかったです!私はオリンピックのことがフラッシュバックしました。こういう瞬間は、とても力強いものだと思います。もしトゥルソワのジャンプやスケーティングも見ることができたなら、私は大満足だっただろうと思います。視聴者は、自分の好きなアスリートが、世界で最も得意とするスケートで活躍する姿を見たいのです。
スポーツ的な要素はもっと重要なのでしょうか?
もちろんです。選手は時に新しいビジュアルに挑戦しますが、それがふさわしいかどうかは、私たち自身が判断するのです。新しいプログラムに使う価値があるかないかを。スポーツシーズンが終わり、5月には休暇に入るので、こうしたショーでアスリートたちの体調がよい状態のままであるようにしています。そこでは視聴者に向けて、ジャンプを交えたプログラムを展開しなければならないのです。そしてその後には、バトルがあります。カミラ・ワリエワは、そこで4回転トウループとトリプルアクセルをやってのけた。さらに、エリザベータ・トゥクタミシェワはトリプルアクセルを跳んびました。これが面白いんです。
なぜ、このような考えでショーを行うのでしょうか?
特殊効果がスケーティングそのものを邪魔するようなことはしたくないんです。どこで滑るかもわざわざ探すなんてこともしません。大会が終わってから1カ月しかないですし、今年は10回のショーがありますので。この1カ月は、選手を良い状態にキープする月なのです。彼ら自身も、観客のためにより良いスケーティングをすることそのものに興味を持っているのです。



トゥトベリーゼ氏「ザギトワとメドベージェワの “対決 “は、あなた方が描き出し、自身にそう納得させ、彼女たちをもそう思わせたのです。」
KP Sportのインタビューで、ロシアの名誉コーチであるエテリ・トゥトベリーゼは、昨シーズンのソフィア・アカチエワとアデリナ・ペトロシアン の成功についてコメントしている。
アカティエワとペトロシアンは、昨シーズンの中での大発見となったのでしょうか?
誰にとってかによりますね。彼女らは、3年前から参加している大会で優勝しています。
しかし、今回はロシア選手権とグランプリファイナルで優勝がありましたね。
それがまさに多種多様なところですね。彼女らはロシア選手権とグランプリファイナルで順位が入れ替わったのですから。それは何も悪いことではなく、それが向上のプロセスなのです。もしこれがオリンピックの予選だったら、どちらかが4位になるのは悔しかったと思います。アカチエワは、よりチャレンジングな内容でグランプリファイナルに臨みました。私たちはそれを試してみたのです。もし予選だったら、こんなリスクは許されなかったでしょう。今なら、プログラムの後半に4回転を入れたり、前半を難しくしたりと、試行錯誤して試すことができます。
アカチエワとペトロシアンは、ザギトワとメドベージェワのような対決をすることになりそうだと思いますが?
ザギトワとメドベージェワの 「対決」というのは、あなた方が自分で描き出し、それを自分に納得させて、その後に彼女たちにもそう思わせたのです。みんなそれぞれが自分自身と戦っています。誰も相手の子の演目を演じることはできないのです。トレーニングでは、相手のやっている内容ではなく、自分の内容に取り組むのです。
アカチエワとペトロシアンは、ザギトワやメドベージェワのようなレベルにまで成長するのでしょうか?
それはわからない。天のみぞ知ることでしょう。



トゥトベリーゼ「昨シーズンのワリエワは、オリンピックイヤーよりも強かった。」
ロシアの名コーチ、エテリ・トゥトベリーゼがKPスポーツに、オリンピックチームチャンピオンであるカミラ・ワリエワのこの1年の成長ぶりを語った。
カミラ・ワリエワについて教えてください。彼女は心理的に成長したのでしょうか?大人になったのでしょうか?
カミラは常に安定したスケーティングを見せてくれていました。昨シーズンは、オリンピックの時よりも強くなっていたように思いますね。ある時滑り終わった後、彼女はこう言いましたね。 「あの時、今ぐらいの質で出来てたら良かったな。」と。
つまり、彼女自身は成長を実感していると?
以前はウォーミングアップがうまくいかないと、プログラムを滑りきることができなかったのですが、今はそれができます。



トゥトベリーゼ:「モチベーションの話題は、スポーツと関係のない大人の方が誇張しているのです。」
ロシアの名コーチエテリ・トゥトベリーゼがKPスポーツのインタビューに応じ、ロシアのスケーターが国際大会に出場しなかった昨シーズンや、出場停止処分を前にしたモチベーションの問題についてコメントした。
昨シーズンは近年の中でも最もおかしなシーズンだったと思いませんか?
コロナ渦のシーズンはおかしくなかったということですか?コロナ渦が収まった後のシーズンも、いろいろな制約がある中で国内を回るのはすごく変な感じでしたよ。変えられないものにどうして文句を言うですか?
ダニイル・グレイヘンガウスは、今年はモチベーションについて重大な懸念があると語っていましたね。
何も必要のない人は、決してモチベーションが上がらないでしょう。彼女たちにモチベーションについて尋ねてみてはどうですか、何も教えてくれないでしょうけど。彼女たち一人ひとりが、オリンピックチャンピオンや世界チャンピオンになりたいと思っているのは確かです。でも、我々は競技キャリアのまとめをするようなことはしません。モチベーションの話題は、スポーツとは関係のない大人の方が大げさに語っているのです。
国際大会がないと選手たちは大変ですね。
つまり、人生においてオリンピックに出るチャンスがなかった選手たち、たとえばそれにはエリザベータ・トゥクタミシェワなどは、モチベーションがないということでしょうか?私はそんなことはないと思います。
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