ワリエワ、アカチエワ、そしてペトロシアンに対して、ジュニア選手の中で誰が挑戦するのか?3人のスーパールーキーが控えている

Кто из юниорок будет напрягать Валиеву, Акатьеву и Петросян? На подходе три суперновичка
От Плющенко, Тутберидзе и...

国際スケート連盟(ISU)がフィギュアスケートの年齢制限を段階的に引き上げることを承認する以前は、毎年、新しい若いスケーターがシニアに参入してきていた。中には、経験豊富な有名選手を一度に打ち負かす選手もいた。今、その流れが途絶えようとしている。

2023/24シーズンには、2023年7月1日時点で16歳のスケーターが国際大会に出場することになる。つまり、出場するほぼ全てのスケーターが、私たちがすでに見たことのある選手たちだということだ。

しかしロシアでは、大会への出場資格は違う仕組みになっている。1年前の、シニア大会であるグランプリシリーズでは、7月1日以降に生まれたソフィア・アカチエワとアリーナ・ゴルバチョワは例外とされた。彼らは一般的なルールではジュニアとみなされる。

連盟が15歳の女子選手のシニアへの移行を再び認めるかどうかは、まだわからない。しかし、彼女たちの中には、年上の入賞経験のある選手たちとの戦いに挑む覚悟を持った者がいることは確かだ。

誰が上がってくるのか?プルシェンコのメインスター、ソコロフスカヤの革新的な選手、そしてトゥトベリーゼの教え子であり、驚く程シェルバコワを彷彿とさせる選手

ベロニカ・ジリナ (プルシェンコエンジェルアカデミー)

ベロニカ・ジリナは、子供の『アイス・エイジ』の第2シーズン(2019年)で既に注目されていた。

以来、彼女はロシアのジュニアトップとしての地位を確立し、12歳でカテゴリー別のロシア杯銀メダル2つを獲得、13歳で国際グランプリの初戦を制し、14歳で国内シリーズで同世代の選手達を圧倒した。2022/23シーズンの唯一の敗因は、国内選手権のショートプログラムでトリプルアクセルに失敗し、銀メダルとなったことだ。

ジリナのプログラムは、代表チームの中でも最も難しいものの一つであり、それはシニアのチャンピオンたちの羨望を集めている。彼女は、単独でもコンビネーションでも、フリーでは定期的に3つの4回転ジャンプを披露している。ベロニカは、大会では氷上でトウループとサルコーを見せているが、トレーニングでは、4回転ルッツや、2回目のジャンプにトリプルアクセルを入れた難しい要素も組み込んでいる。

時々、ジリナはクリーンさに欠けることがあり、彼女の主な問題はジャンプの回転不足とステップアウトだ。彼女のキャリアの中では、8回の4回転サルコウのうち、3回が成功し、それ以外はGOEがマイナスだった。4回転トゥループは10回中3回がプラスの評価になったが、単独で飛んだトリプルアクセルは一度も上手くいかなかった。不思議なことに、トリプルアクセルは3回転トウループとのコンビネーションで成功したのみであった。

最も重大なミスは2022年のロシア選手権で起こった。フリーで3回転倒し、1回はなんとか持ちこたえたものの、4位から12位まで落ちてしまった。この4カ月前に足を負傷していたのだが、それでも危険を冒して演技をしていた。

ジリナは徐々にこの問題を克服し、2022/23シーズンにはミスを最小限に抑え、スケーティングも向上させた。ジュニアグランプリファイナルで優勝した後、インナ・ゴンチャレンコは「ベロニカは見た目も滑りも改善し、前に進んでいる。優勝は当然の結果で、彼女とコーチングスタッフに祝福を送りたい。」とコメントした。

このプルシェンコの教え子に対して、いまだに批判されることは唯一、プログラムで自分のイメージを示すことができないことだ。エカテリーナ・ボブロワは、「彼女はまったく何にも生きていない」と指摘しており、 「美しい腕、広がった足、柔軟性、素晴らしい体型、美しいジャンプ、速いスピン…彼女はすべて持っている。でも、見ている時に私は没頭することができない。それは、彼女が没頭してないからだ。」

ベティナ・ポポワとセルゲイ・ドブリンも同じことを言っているが、イメージに浸れないという疑問は、むしろ14歳のアスリートに対しなぜか「タンゴ・ロクサナ」を選んだコーチと振付師に問うべきことだろう。

ダリア・サドコワ (エテリ・トゥトベリーゼチーム)

ダリア・サドコワはウルトラCの要素を持っている選手である。4回転トゥループをマスターし、最近ではトレーニングでトリプルアクセルをマスターしてた。しかし、彼女を際立たせているのはジャンプではなく、そのスケーティングと卓越した音楽性だ2022/23シーズン、サドコワはフリーで映画「ゴースト」の音楽を使用したが、これは完璧な選択だった。弦楽器のテーマが軽やかで速いスケーティングを完璧に補完していた。

スケートの才能において、時々ダリアはアンナ・シェルバコワと比較されることがあるが、彼女自身は、このような比較に早くもうんざりしている。「選手はそれぞれ個性があり、誰かと誰かがスケーティングやジャンプで似ていることがありますが、私は本当によくアンナと比較されるんです。」と彼女は語っている。

ダリアが(今のところ)シェルバコワに比べて決定的に劣っているのは、安定感である。この1年、パニン・コロメンキン記念大会の時のような非の打ち所がない演技もあったが、グランプリファイナルのような失敗もあった。彼女はショートプログラムでリードしていたが、フリーでは2回転倒し、スピンは完璧でなかったためまったくカウントされなかった。それでもサドコワは銀メダルを獲得したが、それは主なライバルが複数回転倒したことが大きかった。

ダリアは、重心を崩して転倒し、危険な状態であごを打ってしまった。そして氷上から出てきて、この演技を記憶から消したいと思ったという。

「スピンでミスすることはもちろん、とても悪いことです。自分でも何が起こったのかよくわからないんです。恐らくプログラムの最後のほうで緊張しすぎてしまったのでしょう。次の大会に向けて、自分自身の調子を整えなければなりません。」と述べた。

エリザベータ・クリコワ (スベトラーナ・ソコロフスカヤチーム)

エリザベータ・クリコワは、ウルトラジャンプを披露せず、それでもトップに食い込んでいる希少なフィギュアスケーターの一例だ。彼女の成功は、そのクリーンさと安定性によるものだ。彼女につきまとう唯一の間違いは、トリプルフリップでエッジが正確でないことだ。

4回転がなくても、彼女のプログラムは記憶に残る。彼女は年齢に似合わず、女性らしく優雅であり、振付や音楽の選択でリスクを冒すことを恐れないからだ。

2022/23シーズンのフリーのプログラムは、Imanyの「If you go away」のフォークバージョンを使用し、他の演技とは異なる印象を与えた。この曲はこれまでロシアで使われたことがなく、似たようなスタイルもめったに見られることがない。エリザベータは曲のリズムとムードの変化に難なく対応し、滑らかでしなやかな動きから鋭い動きに素早く切り替え、ステップでは複雑なスパイラルを駆使して観客を魅了した。

4回転を習得しようとしたこともあったが、うまくいっていない。「まだ転んでしまうので、挑戦はしません。もっと自信が必要です。もし頭の中でそういう自信があったなら、もう4回転を跳んでいたでしょう。」と彼女は語っている。

しかしクリコワには、ロシア国内や国際大会でもメダルを獲得できるぐらいの内容が十分にあった。2021/22シーズンには、グダンスクでのジュニアグランプリで銀メダルを獲得し、クラスノヤルスクの大会では表彰台から一歩というところだった。ポーランドでは、ショートプログラムで転倒しながらもトップ3に入った。

ボーナス: アリサ・ドボエグラゾワ(エテリ・トゥトベリゼチーム)

トゥトベリーゼのもう一人の教え子、アリサ・ドボエグラゾワもまた、少なくとも1年は、国内大会であってもシニアのカテゴリーの大会には出場することができない。唯一の例外は、14歳から参加が許される国内選手権だ。ドボエグラゾワも2008年生まれだが、11月下旬のため、クリコワ、ジリナ、サドコワよりも長く待たなければならない。

それでも、有望なジュニア選手のリストは、アリサ抜きでは成り立たない。

彼女は最も難しい4回転ルッツと4回転トゥループを習得している。そして、まだ大会で転倒や不完全な着氷がないわけではないが、常にトップ3に入ることができる。高い基礎点と、その年齢にふさわしいコンポーネンツ(2つのプログラムの合計で95点以上)があり、それ以下に落ちることはない。

国際大会ではどうか?

2023/24シーズン、他のチームでは、ジュニア時代に存在感を示したような輝く新人はまだ見られない。アメリカのイザボー・レビトとスイスのキミー・レポンドは昨秋にステータスを変更した。今や、彼らと、彼らのわずか1年後に生まれた選手達との間には溝がある。

年齢制限の段階的な引き上げにより、15歳の韓国のシン・ジアや、日本の中井亜美、島田麻央はジュニアでの競技に長く留まることになる。最後の2人は、7月1日以降に生まれたため、1年余分に待たなければならない。

しかし、これらのスケーターは皆、十分に年上の選手たちと競う準備ができている。彼女たちは女子選手の中で既に最高の実力を持っており、その証拠に2023年の世界ジュニア選手権では表彰台に上がっている。

2022/23シーズン、島田は同年代の女子選手の中で7つの大会で優勝し、一度も負けたことがない。まだ着氷が不安定ではあるものの、4回転トウループとトリプルアクセルの成功により、うち3回は銀メダルの選手に20点以上の差をつけて優勝した。

年間を通しての唯一の敗北としては、シニアの日本選手権だ。14歳の麻央は、グランプリファイナルで優勝した三原舞依と世界選手権で優勝した坂本花織に敗れ、銅メダルに終わった。

シン・ジアは、ジュニアでは常に島田の後に続いてきたが、島田とは異なり、韓国チームのすべてのシニアたちを凌駕していた。そして、後に四大陸選手権で優勝して世界選手権で銀メダルを獲得したイ・ヘインから金メダルを奪い取ったのである。

シンはまだウルトラシーの要素を習得していないが、すべての3回転を揺るぎない安定感でこなしている。シーズン中は、3回転サルコウの転倒が1回、ルッツの不確実な着氷が1回、4回転ループの回転不足が1回あるだけである。

中井亜美は信頼性ではあまり目立たないが、大会ごとにトリプルアクセルに挑戦し、しばしば着地を成功させている。功名なウルトラシーの要素をトリプルトゥループとのコンビネーションで行い、日本選手権ではほぼ模範的な演技を披露した。中井は島田と同様、今大会では三原と坂本以外のシニア選手たちを抑えた。スケーティングやイメージの伝達という点では、亜美はまだ遅れをとっているが、少なくともジャンプに対しては最後まで戦い続ける精神を示している。

3~4年後もこの資質が保たれているかどうかは予測できない。(アリサ・リュウは、才能に恵まれながら17歳を待たずして引退している)また、年齢制限の引き上げが、このスポーツにおける彼らの道のりを長くするのかどうかも予測できない。

ひとつだけはっきりしているのは、ロシア人も外国人も、ジュニアの大会ではリスクを負うことをいとわないということだ。つまり、これらの大会は、これまでと同様、シニアの大会に引けを取らない魅力があることは間違いないだろう。

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