トゥルソワとワリエワのファンミーティングを警備局がキャンセルした。「ルジニキ」で何が起こったのか?

サーシャとカミラはファンと交流する準備ができていたが、主催者側はあまりにも殺到する可能性があるとして大事をとった。

7月1日、「ルジニキ」で首都スポーツ100周年を記念してモスクワスポーツデーが開催された。敷地内では、様々な時代のスポーツの様子を見たり、新しいアクティビティに挑戦したりすることができた。また、ロシアスポーツ界のスターであるアンナ・シェルバコワ、アリーナ・ザギトワ、アレクセイ・ヤグディン、その他多くのスターと交流することもできた。この発想は非常にクールだったが、その実施には疑問もあった。

ファンはワリエワと交流できなかった

スケーターたちとのモスクワスポーツデーは、ささやかなものに終わった。数百人のファンが、カミラ・ワリエワとアレクサンドラ・トゥルソワがファンゾーンに現れるのを待っていた。そしてその周りでは何十人もの記者たちが彼女らに質問をしようとしていた。しかし、それはうまくいかなかった。主催者側によると、警備会社がファンらがあまりにも押し寄せる可能性が高いと判断したため、イベントは中止となった。カミラとサーシャ自身は観客席に来る準備ができていたが、断らざるを得なかった。アリーナ・ザギトワは少し前に素晴らしいファンミーティングを行い、ファンにサインすることができた。しかし、ザギトワは記者たちの前を通り過ぎた。記者の質問も予定されていたのだが。

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Пресс-подходы должны были быть в специальном месте, но к концу мероприятия их решили проводить прямо у сцены. А затем вообще отменили. Было как-то так

フィギュアスケーターのファンミーティングや各種イベントに参加した経験からすると、深刻な事態が起こる可能性は低いと思われる。通常、女子スケーターは写真撮影やサインを断るようなことはほとんどない。たとえ希望者がものすごく多かったとしてもだ。もしかしたら、記者団の質問会とファンとのミーティングを時間と場所で分けるだけでできたかもしれない。

トゥルソワは自分の曲に合わせて演技を披露した

少なくとも、トゥルソワが誕生日に発表した自身の曲「Two wings」について質問をしたかった。この五輪銀メダリストは、フィギュアスケートの祭典の中で同曲に合わせて演技をした。

ちなみにワリエワは、ガラコンサートでも新しいナンバーを披露した。3月のショープログラム・トーナメントでは「Dancing on Glasses」が予想されていた。その後、どうやらうまくいかなかったようで、誰もがすぐにどんな音楽になるのか気づいた。しかし、彼らはこのアイデアを捨てずに、後で発表された。

マルク・コンドラチュクは、バンド「Zvery」の「Neighbourhood Quarters」でロックな演技を披露した。「美しく去る」という歌詞が象徴的なこの曲は、マルクがキャリアを終えるつもりなのかと思わせた。すでにアリーナ・ザギトワの一番最後のショートプログラム「Me Voy」にも類似のパラレルが引かれており、それも文字通り「私は去る」という意味だ。私たちはマルクがどこかへ行くつもりはなく、ただ会場を盛り上げるためにこの曲を選んだだけだと願っている。

フィギュアスケートのスターたちに新たなチャンス

フェスティバル以外にも、スケーターたちはさまざまなスポーツのマスタークラスを開催した。トゥルソワは、鉄球を投げるフランスの娯楽であるペタンクをしに行った。そして彼女は5対2のスコアで勝利した。ペタンクをやっている場所を見つけるのが難しかったので、その時はファンは少なかった。ペタンクは都会的なスポーツで、そのような試合ができる会場は限られていた。だからサーシャは落ち着いて飼い犬のうちの1匹とペタンクを楽しめた。しかし、観客はその犬がサーシャの飼い犬うちのどの犬なのかわからなかった。誰かがトゥルソワにその名前を尋ねもした。すると彼女は冗談交じりに、そろそろ覚えてね、と答えた。ラナ(メスだったようだ)は長い間吠えていて、腕に抱いていないといけなかった。また、その会場の近くでマルク・コンドラチュクが自然と始まった写真撮影をされているのが目撃された。

同じ頃、カミラ・ワリエワはブレイクダンスのワークショップに参加していた。このオリンピック・チャンピオンにとっては何の問題もなかった。そこではファンも多くなく、ほとんど希望者全員がステージに上がることができた。特に子供たちは確実に。ダンスの後、ワリエワは笑顔で子供たちと長い時間笑い合い、抱き合い、このイベントを楽しんでいた。

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Камила Валиева на мастер-классе по брейк-дансу. Творческая футболка)

アンナ・シェルバコワは卓球に挑戦した。しかし、今回が、彼女が初めて卓球というスポーツをする機会となったわけではなかった。彼女は家族とテニスはやったことがあると語ってくれた。そして、卓球にハマったのは、2021年の世界選手権の時で、その時は自粛生活で、娯楽が少なかった。「最初は家族とやったわ。お父さんが教えてくれたの。お父さんは回転をかけたり、フェードさせたりできた。私はそんなレベルじゃないわ。もちろん、合宿でもプレーしたし、特に世界選手権でやったわ。隔離されて滞在してたから、テニスが主な娯楽だったの。」

ザギトワの連勝記録

アリーナ・ザギトワは、スケーター達の中で最初にマスタークラスに参加した。彼女は、オリンピック2連覇中のカリーナ・アズナブリャンとフェンシング対決をする予定だった。そして15対14でザギトワが勝利した。「アリーナは負けることがあるの?」とファンは質問した。いい質問だ。ザギトワ自身が認めているように、彼女は新しいことに挑戦することを恐れない。以前は、他の人がどう感じるかを考え、自分を疑っていたかもしれなかった。

君は今日、フェンシングのオリンピックチャンピオンを破ったね。

フェンシングは素晴らしいスポーツよ。知的スポーツのトップ3に入ると知ったわ。オリンピックチャンピオンに勝ったとは主張しないわ。私にとって初めての経験だったもの。今日、初めて剣を握ったの。

恐怖心はあった?

今日は慌ただしい一日だったわ。だから恐怖なんて考える時間がなかった。最初に剣が入った後、「痛い」と思った。アザができるでしょうね。プロの怪我ね。

新しいスポーツに挑戦するのって怖くない?

前は人々になんて言われかと思ったものよ。でも、それは時間とともに消えていった。何事もやってみないとね。

選手との記者会見がスムーズに進んだのは、エフゲーニヤ・メドベージェワとアレクセイ・ヤグディンの時だけだった。ヤグディンは感動をもってこのモスクワスポーツデーに接していた。「ロシアでは、我々はあらゆるスポーツが続いてゆくためにあらゆることをする。終わりのない物語となるようにね。人々に、自分を試す事ができる様々なスポーツの選択肢があるのは素晴らしい。アスリートを他のスポーツに参加させるのは素敵なこと。僕は1週間前にアーチェリーをやったし、トゥルソワは走り幅跳びをやった。陸上をやっている人もいるね。クールなことだ。」

メドベージェワは、自分には多くの計画やプロジェクトがあり、多様性のあるものを望んでいると語った。以前は彼女はスキーでさえもやったことがなかった。スキーは、フィギュアスケートとは系統が違うし、プロのアスリートにとっては危険なものだからだ。今は時間もチャンスもある。

「私には個人的なプロジェクトがたくさんあるの。それには時間も集中も必要なのよ。YouTubeのプロジェクト、個人ブランドの立ち上げを計画しているわ。正式にすべてのドメインを買い取ったの。でもそれは予想以上に時間がかかることがわかった。服はできたけど、ウェブサイトは…。とても難しいわ。たくさんのオファーが来ていて私もたくさん引き受けてる。でも幸いなことに、『あなたのやることじゃないから必要ない』と言ってくれるチームがいる。フィギュアスケートは素晴らしいけど、ハードな競技。70歳までこのスポーツはできない。アレクセイ・ミーシンのようにフィギュアスケートに生涯を捧げる偉大な人もいる。私はもっと多角的なことのできる人になりたかったの。」

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Такую толпу собрала Женя Медведева

最終的に、モスクワスポーツデーは大規模なものとなった。たくさんのアクティビティがあり、たくさんのスターもいた。夏のスポーツの大会もたくさんあり、フィギュアスケーターらも挑戦した。彼ら(そして他の多くの人々)は、7月1日という筆者にとっては馴染みのないタイミングで、本物のガラ・コンサートに出演した。これらすべてのイベントは規制が難しく、ファンと出演者双方の安全を確保するために注意を払わなければならなかった。すべてがうまくいったわけではなく、これを今後の教訓としなければならない。その一方で、悪いことばかりにとらわれず、ポジティブなこと、つまりプロのアスリートやアクティブな生活スタイルを愛する人々に与えられたこの機会に集中することにしよう。

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