
シーズンの最終スタートを切る出場選手リストが発表された。
待ち望んでいた人もいれば、それほど期待していなかった人もいるが、それでもアリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベージェワが再び大会に出場することになった。単なるショープログラムではあるのだが。このような宣伝効果のあるのイベントなら、行きたくなってしまう。ロシアが誇る2人のフィギュアスケーターに加え、オリンピックメダリストのアレクセイ・ヤグディン、タチアナ・ヴォロソジャル、マキシム・トランコフ、エカテリーナ・ボブロワ、ドミトリー・ソロビエフ、アンナ・シェルバコワ、カミラ・ワリエワ、マルク・コンドラチュク、世界選手権優勝のエリザベータ・トゥクタミシェワ、新しく国内チャンピオンになったソフィア・アカチエワが参戦する予定だ。まさに目移りするようなラインアップである。
実に優秀で才能のあるスケーターがたくさんいたため、主催者はその中からなかなか選ぶことができなかったようである。そのため、エントリー数を増やし、24名(女子シングル8名、男子シングル8名、ペアまたはデュエット8名)の出場者を認める決断をしたようだ。
2.エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビヨフ
3.タチアナ・ヴォロソジャル&マクシム・トランコフ
4.アリーナ・ザギトワ
5.マルク・コンドラチュク
6.エフゲニア・メドベージェワ
7.アナスタシア・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ
8.ビクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ
9.タチアナ・トトミアニナ&マキシム・マリニン
10.エリザベータ・トゥクタミシェワ
11.アンナ・シェルバコワ
12.アレクセイ・ヤグディン
14.マトベイ・ベトルーギン
15.ピョートル・グメンニク
16.マカール・イグナトフ
17.ワシリーサ・カガノフスカヤ&バレリー・アンゲロポル
18.ミハイル・コリャダ
19.アンドレイ・モザレフ
20.アンナ・ポゴリラヤ
21.エレーナ・ラジオノワ
22.エフゲニー・セメンコ
23.エフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ
24.エリサベータ・フダイベルディエワ&エゴール・バジン
ザギトワとメドベージェワの復帰
今大会のハイライトは、他の選手には失礼ながら、間違いなくエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワの二人であろう。彼らがオリンピックで活躍して以来、ロシアのフィギュアスケートは空前の盛り上がりを見せ、サッカーやホッケーなどのスポーツと肩を並べようとしている。シーズンの主なスタートは連邦チャンネルで放送され、スケート界のあらゆるニュースがファンの間で熱く語られ、サンクトペテルブルク杯のようなローカルな大会でさえ公にされるほど、スケーターには常に熱い注目が注がれているのだ。
そして、このスポーツが注目されるようになったのは、間違いなくアリーナとジェーニャの功績である。事実上の現役を終えたものの、まだ正式には発表していない2人が、再び競技モードで氷上に立つ。これ以上の広告塔はないだろう。今のところ、ザギトワもメドベージェワも出場について何のコメントも出していない。しかし、いずれにせよ彼女らは歓迎されるだろう。
観客の関心度と、この大々的な宣伝具合から見て、このショープログラム大会は今シーズンで最も名高いものになることが約束されている。メインは、発表された選手全員が3月18日にアイスリンクに登場する「メガスポーツ」である。連盟が念を押したように、主催者側は、申し込み時の演技と違う場合、また規則に従わない場合は、選手リストのラインナップを変更する権利を有している。したがって、誰もがホディンスコフィールドに行けるわけではない。しかしそれでも、ぜひ全ての選手を見たいものである。


14 февраля 2023. Москва. Арена ЦСКА. Фигурное катание. Шоу «Влюбленные в фигурное катание».
Алина Загитова
Фото – Дарья Исаева, “СЭ”
ヴォロソジャル&トランコフによるサプライズ
選手リストのもう一つの驚きは、タチアナ・ヴォロソジャル&マキシム・トランコフが登場することだ。連盟からリストが発表されるちょうど数日前、2 回のオリンピックチャンピオンは、彼らの出場は期待できないと述べた。
「僕はショープログラムに申し込まなかったし、申し込むつもりもない」Sport24 は、このトランコフの発言を掲載した。そして今、マキシムが嘘をついていたことが判明した。彼は最後まで秘密にし続けたのである。
また、エフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフの参加が発表されているのも興味深い。しかも、彼らは自分のコーチに挑むことになる。フィギュアスケート界では異例のことであり、注目すべきものだ。この種のスポーツ界の歴史上、このようなことを誇れる者はいるだろうか、いないに違いない。しかし現時点で選手リストにはそう書かれてあるのだ。そしてタランコフ自身は、自分の教え子の参加を知らなかったようだ。「これはもう私の責任が及ぶところではありません。プロのアスリートである彼らが決断を下し、振付師を探し、プログラムを組むのです。私の知る限りでは、この大会はすべてが少し違った形式になっているので、彼らに応募するかしないかさえ聞いていません」とタス通信に語った。
ペアには、アナスタシア・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ、タチアナ・トトミアニナ&マクシム・マリニンも出場登録をしている。つまり、ロシア・ペアスケートの古典派の代表と、タマラ・モスクビナの若く優秀な生徒たちという、非常に激しい戦いになるわけだ。また、エカテリーナ・ボブロワは、「アイス・エイジ」で何度かパートナーを変えてきたドミトリー・ソロビヨフと再びペアを組むことになる。そして、今シーズンは休止していたビクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフも、競技モードで氷上に立つことになる。
経験豊富なヤグディンVS若者
もう一つの目立った話題は、アレクセイ・ヤグディンがエントリーリストに入っていることだ。このような大会には若くて芸術的な選手が参加しなければならないのに、自分は年寄りで病気だと冗談を言っていたオリンピックメダリストだ。しかし、2002年の覇者は、自身の妻、そして新たにオリンピックメダリストになったマルク・コンドラチュク、世界選手権とヨーロッパ選手権王者となったエリザベータ・トゥクタミシェワ、国内男子選手権大会優勝者のエフゲニー・セメンコらと競い合うことになった。
また、グランプリファイナルを欠場したミハイル・コリャダ、エリザベータ・フダイベルディエワ&エゴール・バジンも氷上に登場する。そして、ロシアで最も美しいスケーターであるエレーナ・ラジオノワやアンナ・ポゴリラヤ、アレクセイ・ミーシンの教え子で、自分を2流の選手だと思っているまだまだ若手のマトベイ・ベトルーギンもいる。全体として、世代や流派、過去・現在・未来の有望なアスリートたちが、鮮やかに混ざり合ったラインアップとなった。
今大会は、その顔ぶれから見ても、今シーズンで最も注目度の高い大会であることは明らかだ。主催者が発表したアスリートたちが、最終的に全員出場してくれることを願うばかりだ。そして今シーズン最高のスタートを心待ちにしている。具体的にどのようにスケーターが審査されるのか、審査方式はどうなるのか、勝敗はどう決まるのか、まだよくわからない。しかし、3月18日のメガスポーツは間違いなく満員になるだろう。
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