スイ&ハンはリスクを冒し勝利した。

フィギュアスケート最後のオリンピックの金メダルの運命はコンマ数点で決まった。 開催国ペアのスイ&ハンが勝利を飾り、0.63点少なかったロシアのタラソワ&モロゾフは2022年オリンピックの銀メダリストとなった。どうして金メダルは中国ペアのものとなったのか整理しよう。
ツイストリフト
3回転ツイストはタラソワ&モロゾフの自慢のエレメンツだ。試合でよくまさにこの技に最大限のプラス評価を受けている。北京でも同様に全て+5で2人に9点をもたらした。
中国ペアはリスクをとって4回転ツイストリフトを戻してきた。難度の低さと完璧ではなかった実施を考慮して同組は10.42点を得た。
サイドバイサイドジャンプ
両ペアともこの競技の選手達の大多数のとるスタンダードなジャンプの選択。ソロのトリプルサルコウと3回転ー2回転ー2回転のトウループジャンプのコンビネーションだ。コンビネーションジャンプはロシアペアに有利になった。より堂々としたジャンプにジャッジは0.3点高く点を出した(7.94点対7.64点)
サルコウでのミスはスイ&ハンの滑りにおける唯一の大きなミスとなった。ウェンジンはジャンプの離陸がうまくいかず半回転不足、着氷もうやむやとなった。自国採点に関する偏見に反して、ジャッジはGOEで最大マイナス評価の−5をつけた。中国の審判のみが目立っていたが、彼の忠義な−3評価は出来栄え点勘定に際し跳ね除けられ、点数配分に影響を与えなかった。結局4.14点ジェーニャ&ヴァロージャに遅れをとった(4.79点対0.65点)
リフトとペアスピン
0.96点中国ペアがリフトで取り返した。両ペアとも十分経験豊富で長年ハイレベルで競技している、なのでこの面では基礎点に沿って最大限を見せている。基本的にスイ&ハンは+4や+5をつけられ、一方タラソワ&モロゾフも平均して+3や+4を手に入れている。リフト、これはロシア組にとって最も難しいエレメンツではない。今年は怖い失敗もあった。
似た様な状況がペアスピンにも起きた。加点の差はとても小さく、0.19点。問題はジャッジの加点はエレメンツの基礎点に比例して総合結果に姿を変えると言うことだが、リフトはとても点が高い。
スロージャンプ
エフゲーニャとウラジーミルは安定して2つの最も難しい3回転スロージャンプを実行する。フリップとループだ。中国ペアはループでリスクを取ることはせず、より点の低いサルコウに留めた。素晴らしいフリップでは中国組は最大プラス評価の+5を受け、ロシア組を0.68点上回った。実際スイはサルコウでも素晴らしく着氷し、基礎点で0.18点遅れをとっているところをプラスへ導いた。中国ペアはスロージャンプには問題はない。ロシアペアは2つのスロージャンプで13.63点を得て、中国ペアは14.49点を得た。
デススパイラル
決められたデススパイラルの種類があるショートプログラムと違って、フリーでは選ぶことができる。スイ&ハンはより難しいフォアアウトデススパイラルで、これはレベル4でタラソワ&モロゾフ組のフォアインデススパイラルより0.9点高い。なのでGOE+4で1.33点のなかなか良い違いが地元組に有利にでた。
コレオグラフィックシークエンス
コレオエレメンツ、それはプログラムで最大に主観的な部分。このようなシークエンスは難易度レベルに沿った段階的変化を持たず、一方GOEは他の残りのエレメンツとは違う出方になる。ジャッジは0.28点分スイ&ハンの振り付けを気に入った。
ロシアペアの全エレメンツを考慮すると、0.6点低い。サルコウでのミスは高難度エレメンツと難しいデススパイラルによって中和された。アレクセイ・ティホノフの目にも留まった素晴らしいリフトはタラソワ&モロゾフ組を助けるが、驚くほど素晴らしいスロージャンプは中国ペアを技術で前に押し出した。
しかしタラソワ&モロゾフのコンポーネンツは目に見えてより素晴らしかった。少なくとも彼らはミスをしなかった、なのでプログラム構成では違反がなかった。スイ&ハンは恒例の10はまさにサルコウのミスによって出なかった。
両ペアとも正当な評価を受けた。勿論、深刻なミスがありながら9.75をパフォーマンスと音楽の解釈につけてはならないということを思い出すこともできる。しかしISUのルールでは深刻なミスのもと転倒が正確に評価されることはあるが、一方ステップアウトについては何も言及がない。何人かのジャッジにとってはこれは評価を下げる重い理由にはならなかった。
タラソワ&モロゾフには技術において前に抜け出すチャンスがあった。スロージャンプでよりきっちりと着氷する、より高い速さでリフトをする、もしくはより難しいデススパイラルを習得する、など。ジェーニャとヴァロージャは4回転ツイストリフトを数年前同じように試合で見せていたが、オリンピックではリスクを取らなかった。結果、中国ペアがリスク(ツイストリフトとデススパイラル)によって、そして理想的なスロージャンプの実施によって勝利した。これと戦うのは難しい、もし評価に客観的に取り組むのなら。
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