坂本花織が世界選手権チャンピオンに!シーズンの初めは夢物語のように見えただろうが、でも8年越しに日本に金が戻ってきた。
どうして花織はこの勝利にふさわしいのか?
モンペリエの世界選手権まで女子シングルはロシア女子選手が君臨してきた。オリンピックサイクル中(2018−2021)で獲得した6つのメダルのうち、ロシア女子が5つとり、そしてもう1つはカザフスタンのエリザベート・トゥルシンバエワだ。2019-2020シーズンはカナダでの世界選手権がパンデミックにより中止となったが、それを込みにしてもロシアの統計が良くなるのみだ。(その試合へは、強力なトゥルソワ・シェルバコワ・コストルナヤのトリオが準備していた。)
複雑な4年間の最後の試合へはロシア女子たちは出場できなかった。フィギュアスケーター達は、他の大部分のロシアのスポーツ選手同様、国際大会への出場が許されなかった。
私達のスーパーガール達抜きで、フランスはむなしかったが、でも試合はそれでも明るいものとなった。競争はむしろ厳しくなった。多くの選手の元にメダルのチャンスが現れた。
リーダーの役割は期待通り日本女子の坂本が担った。今シーズン彼女は完全に突き抜けていた。グランプリシリーズでの初優勝、オリンピックでは2つの銅メダル(団体と個人)、そして最後には、世界選手権の金メダル。
それぞれの花織のメダルはライバルの危険や失敗に伴っていた。他の見方をすれば、まさに坂本は安定性とチャンスを物にする準備を示したのだ。そして回を追うごとに、最も大切な瞬間へ向けて自信のある滑りが育っていった。
この世界選手権のフリーでは、精神面が彼女の強みであることが証明された。坂本はルーナ・ヘンドリックスの人生1番の滑りの後に出てきた。この滑りは勇敢でベルギーにシングル史上初のメダルをもたらした。ルーナはキスアンドクライで喜びに涙し、会場は彼女に拍手していたその時、坂本はすでに氷上に出ていた。
これは坂本に少しの不安も抱かせなかった。彼女は堂々と全てのジャンプを決め、ステップで微笑みすらした。
ジャッジは惜しみなく坂本の女王の滑りを評価した。フリーの155.77点は坂本の自己ベスト記録だ。合計236.09点では、昨年だったらシェルバコワ、トゥクタミシェワ、トゥルソワに勝っていただろう。信じられない!
一方これはタチアナ・タラソワの花織のショートプログラムへのコメントだ。(ショートも自己ベスト記録だった):
『彼女は全てをクリーンにこなしたが、この滑りは20年前の滑りで、全てのエレメントは決まったが、でも最高難度のエレメントはなく、一方我々の女子は最高難度へ向かっていき技術面での完全性を発展させる。言うまでもなく、彼女達はどこでも1番だ。』
ロシアのフィギュアスケート選手達は最も技術的だが、しかし、彼女達もまた高難度エレメンツなしで勝利していたし、そしてそれは割と最近のことだ。エフゲーニャ・メドヴェージェワは坂本よりも弱いジャンプ構成で5年前世界選手権で優勝した。(ジェーニャは全てのジャンプを後半で跳んだのは本当だが、今の採点システムではこれは必要ではない。)
これが、ロシア女子なしで世界選手権で優勝した選手の喜び方である。点数はシェルバコワやトゥルソワより高い。彼女はソファから飛び出た😱
そう、花織は高難度ジャンプは実行しなかった。でもアンナ・シェルバコワmの昨年の世界選手権では高難度ジャンプなしで優勝した。4回転フリップをフリーで跳んだが、転倒した。総じて、世界選手権の歴史において4回転ジャンプを入れて優勝した選手はまだいない。
これに際し、この日本女子は演技構成点を高く評価されている。スケーティング、曲の解釈、猛烈なスピードはコンポーネンツに素晴らしい評価を運んでくる。オリンピックでは彼女はショートでコンポーネンツが(ワリエワ、シェルバコワに次いで)3位、フリーでは(優勝者についで)2位だった。世界選手権では花織はこのレベルにあり続け、ライバル達を明らかに凌駕していた。
坂本は、安定性の見本であり、それが結果に変化した。この5シーズン彼女は一度も国際試合で6位以下になっていない。堂々と2度の五輪に出場し、面白く記憶に残るプログラムで観客を喜ばせ、ここでようやく金に手が届いた。
花織は、フィギュアスケートは15歳の女子だけのスポーツではないと証明した。彼女はメドベージェワよりせいぜい1歳若いだけで、トップレベルにデビューしたのはアリーナ・ザギトワと同じタイミングだ。ロシアではリーダー達が数名変わったが、21歳の花織はまだまだ代表のスター選手の1人だ。
2014年以来の日本人世界選手権優勝者。当時浅田真央はソチオリンピックの美しリベンジ劇を果たした。今日坂本花織は彼女の2022年北京オリンピックでの成功などではなかったと証明した。

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